火災保険で雨漏り修理をする条件と適応事例4選|経年劣化でも対象になる?
台風やゲリラ豪雨、雹(ひょう)などの後に雨漏りが起きた場合、火災保険で修理することができます。
しかし、適用されるのは自然災害などによる被害で、経年劣化(けいねんれっか)が原因の場合は使うことはできません。
今回の記事では、雨漏りで火災保険が使える条件、逆に使えない条件を解説していきます。
年間5,000件以上の火災保険の申請をサポートしてきた専門会社が、実際に適用された事例を写真と合わせて紹介します。
・経年劣化や人災では保険金がでない
・雨漏りや修理の流れと気をつけるポイント
火災保険を使うことで、高額になりやすい雨漏りの修理代をまかなえる可能性もあるため、参考にしていただけると幸いです。
火災保険が雨漏り修理で適用される条件
火災保険を使って、雨漏りの修理をするには、以下の条件を満たしている必要があります。
- 補償内容に風災・雹(ひょう)災・雪災が含まれている
- 自然災害によって生じた被害である
それぞれ具体的に解説していきます。
補償内容に風災・雹(ひょう)災・雪災が含まれている
多くの火災保険は、火災だけでなく「風災」「雹(ひょう)災」「雪災」などによる被害も補償対象となっています。
まずは、ご自身の火災保険で、これらが補償対象になっていることが必要です。
まれに古い火災保険や共済などの場合は、上記が補償対象になっていない場合があるため、申請前に確認しておきましょう。
自然災害によって生じた被害である
雨漏りの主な原因は、「自然災害(風災、雪災など)」と「経年劣化」によるものです。
火災保険が使えるのは、「自然災害」が原因による雨漏りの場合に限ります。
その中でも、以下のように風災によって屋根に被害が出るケースが大半です。
- 台風(強風)で棟板金が浮いてしまう
- 台風(強風)で瓦がズレたり飛ばされてしまう
- 台風(強風)による飛来物が原因で屋根材が割れてしまう
【経年劣化は対象外】雨漏り修理で火災保険が適用されないケース
雨漏りが発生していても、火災保険が適用されないケースがあります。
それは、雨漏りの原因が、「自然災害ではない」と判断された場合です。よくある雨漏りの原因の中でも、次のような場合は適用されません。
- 経年劣化(原因不明)による被害
- 施工不要などの業者による事故
- 修理金額が免責金額よりも低い
それでは、1つずつ詳しく解説していきます。
経年劣化(原因不明)による被害
経年劣化とは、時間とともに屋根や壁などが少しずつ劣化・老朽化することです。
経年劣化によってひび割れや亀裂などが生じやすくなり、すき間に雨水が入ることで雨漏りが起こります。
例えば、コーキングの縮み・劣化、木材や金属部分の腐食やサビなどです。
また、「原因不明の雨漏り」も経年劣化と見なされるため、火災保険を使う際にはしっかりと被害の原因を特定することが重要です。
施工不良などの業者による事故
屋根の塗り替えなどのメンテナンスやリフォーム、ソーラーパネルの設置後に雨漏りが起こることもあります。
施工不良や屋根の踏み割れなどは人災が原因です。
このような場合は、火災保険は適用されないので、施工業者に責任を確認しましょう。
優良な施工業者であれば、工事後に欠陥が見つかった時のための「リフォーム瑕疵(かし)保険」で補修してくれます。
補修費用は「リフォーム瑕疵保険」で負担するので、無償で欠陥部分を直してくれることになるでしょう。
「リフォーム瑕疵(かし)保険」に加入している業者は、一般財団法人住宅瑕疵担保責任保険協会のサイトで公開されています。
【参考】:お住まいのメンテナンス・リフォームをお考えの方|個人の方|住宅瑕疵担保責任保険協会 (kashihoken.or.jp)
修理金額が免責金額よりも低い
火災保険には「免責方式」「フランチャイズ方式」「どちらでもない(免責なし)」があります。
どちらのタイプを契約しているかによって補償される額が異なります。
免責方式は、契約時に免責金額(自己負担金)を決めているので、支払われる保険金から免責金額が差し引かれた金額が支払われます。
フランチャイズ方式は、1996年以前が主流の契約方式で、一般的に被害額が20万円以上であれば全額支払われますが、20万円未満では支払われません。
つまり、修理金額が免責金額以下であれば補償されない結果になるので、請求前に保険証券などで確認しておきましょう。
火災保険が適用された雨漏り被害の事例3選
実際にあった火災保険の対象となる雨漏りの事例を、写真付きで解説いたします。
- 棟板金の破損
- トタン屋根の捲れ
- ベランダのオーバーフロー
雨漏りは今回取り上げた事例以外でも、多くのケースが存在するため、一例としてご覧いただければ幸いです。
火災保険対象の雨漏り①棟板金の破損
強風によって棟板金の浮きが発生
真下の部屋の天井に雨漏りが発生
強風で棟板金が浮き雨が侵入したことで、真下の部屋の天井に雨漏りが発生しています。
棟板金は建物の中でも特に風による被害を受けやすく、今回のような原因での雨漏りは非常に多く見られます。
火災保険対象の雨漏り②トタン屋根の捲れ(めくれ)
強風によってトタン屋根に捲れが発生
真下の内壁に雨漏りが発生
強風でトタン屋根が捲れ雨漏りが発生している事例です。
一般的に、トタン屋根は耐用年数が短いため、経年劣化と判断されてしまうケースも多いです。
そのため、火災保険を申請する際は、被害の原因をしっかりと説明できるように準備しておくことが重要です。
火災保険対象の雨漏り③ベランダのオーバーフロー
ベランダの排水溝にオーバーフローが発生
真下の軒天に雨漏りが発生
ベランダの排水溝が詰まったことで、真下の軒天に雨漏りが発生した事例です。
厳密に言えば雨漏りとは少し異なるのですが、ベランダの排水溝からの被害も非常によくあるケースなのでご紹介しております。
このように、雨漏りは室内だけに起こるとは限りませんので、台風や大雨などの後は特に注意しておくようにしましょう。
火災保険を使った雨漏り修理の流れ
火災保険を使って雨漏りを修理するまでを説明します。
- 火災保険申請サポート業者に連絡
- 火災保険の契約内容を確認
- 業者による現地調査
- 業者による必要書類の作成
- 保険会社による審査(現地調査)
- 保険金の入金・手数料の支払い
- 雨漏りの修理
ポイントは、保険金を受け取ってから修理は最後としています。
余程、緊急性がある場合を除いては、このような流れをお勧めしますので、理由も合わせて解説していきます。
また以下の記事では、火災保険の申請方法やコツをより詳しく解説しております。
火災保険申請をお考えの方は、この機会に合わせてご覧いただければ幸いです。
【参考記事】:火災保険を申請方法と3つのコツ|申請事例も写真付きで解説
①火災保険申請サポート業者に連絡
まず、雨漏りに気づいたら、火災保険請求サポート業者に連絡しましょう。
「天井や壁のクロスにシミができたけど、原因が分からない..」
このような方も非常に多いかと思います。上述した通り、「原因不明の雨漏り」は『経年劣化扱い』になり補償対象外となります。
専門家に調査を依頼して、しっかりと原因を特定してから申請を行うことが重要です。
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②火災保険の契約内容を確認
火災保険の契約内容の詳細を覚えてない、証券を見てもよく分からないという方も多いです。
まずは、サポート業者の担当者に、契約内容や対象物件について確認してもらい、調査可能か判断してもらいます。
火災保険の証券を手元に準備しておくとスムーズです。
③業者による現地調査
火災保険申請サポート業者が物件の調査を行います。
特に雨漏りの原因となる可能性の高い、屋根の上などを詳細に確認してもらいましょう。
また、雨漏り以外でも補償対象となる被害が見つかる可能性もあるので、少しでも気になる点があれば調査員に伝えておくことも重要です。
④業者による必要書類の作成
火災保険申請サポート業者が被害の詳細について資料を作成します。
保険金請求書などと合わせて、保険会社へ提出するだけなので、契約者の方はほとんど手間はかかりません。
⑤保険会社による審査(現地調査)
書類を提出した後は、保険会社による審査が行われます。
雨漏りの修理は、工事費用が高額になるケースも多く、改めて保険会社から現地確認が行なわれることがあります。
この時に、先に修理をしてしまっていると、「提出した写真からしか判断ができなくなるため、それによって否認されてしまう可能性」があります。
そのため、余程の緊急性がない雨漏りの場合は、保険会社の審査が終わってから修理を行う方が確実です。
⑥保険金の入金・手数料の支払い
保険会社による審査が終わり、無事認められた場合は、1週間程で指定の口座に保険金が入金されます。
その後、サポート業者へ所定の手数料を支払ってサービス終了です。
多くのサポート業者が成功報酬のため、保険金の受け取りができた場合のみの支払いで安心です。
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⑦雨漏りの修理
保険金が入金されたら雨漏り修理を依頼しましょう。
場合によっては申請が認められても、保険金が減額されることもあります。
先に受け取れる金額を確定させることで、修理代の不足分を出すなどの思わぬ出費を避けることにも繋がります。
また、火災保険の使い道は自由なので、部分的に修理をするなど契約者が自由に調整することもできます。
このように、雨漏り修理をする際は、先に保険申請を行ってから工事を行うことがお勧めです。
まとめ:火災保険で雨漏り修理ならミエルモへ相談
火災保険で雨漏り修理ができる条件と、保険適用がされないケース、実際にあった適応事例を紹介しました。
ポイントまとめ
- 火災保険は自然災害(風災・雹(ひょう)災・雪災)による雨漏りを補償
- 経年劣化の雨漏りは認められない
- 火災保険を使うならまずは火災保険申請サポート業者に連絡
雨漏りの原因を特定することは個人では非常に大変です。
「経年劣化」と判断されてしまうケースも少なくないため、まずは専門家へ相談するようにしましょう。
弊社でも火災保険申請サポートを専門に行っており、全国で年間5,000件以上の調査実績がございます。
雨漏りなどお家で気になる点がありましたら、ぜひミエルモへご相談ください。
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