雨樋の修理は保険適用内？損傷の原因と申請の具体例を解説
読了目安時間は3分です。
建物を雨水から守る重要な役割を持つ雨樋は、屋根と同じく自然災害の影響を受けやすい箇所です。台風で変形したり、大雪で破損したりするケースは非常に多く、「雨樋の修理費用に火災保険は使えるのだろうか？」と疑問に思う方も多いでしょう。
結論として、雨樋の修理は火災保険の「風災」「雪災」などで補償される可能性が高いです。しかし、保険金を受け取るためには、「経年劣化ではない」ことを証明し、適切な申請手続きを踏む必要があります。
本稿では、雨樋が損傷する主な原因と、火災保険が適用される具体的な条件、そして保険金申請をスムーズに進めるための流れと、専門家によるサポート活用法について詳しく解説します。
目次
1.雨樋の役割と火災保険が適用される基本的な考え方
1-1. 雨樋が損傷する主な原因（自然災害と外部衝突）
1-2. 火災保険が雨樋修理に適用される3つの条件
2.火災保険が適用となる損害原因の具体例
2-1. 自然災害（風災・雪災）による損害の具体例
2-2. 外部からの衝突による損害の具体例
3.保険適用外となるケースと専門家による判断の重要性
3-1. 経年劣化と保険適用の明確な違い
3-2. 雨樋損傷の見分け方とよくある損害事例
4.修理費用と火災保険申請の手続き
4-1. 雨樋修理にかかる費用と保険金の関係（免責金額）
4-2. 火災保険申請の具体的な流れとポイント
4-3. 適切な保険金受給のためのサポート業者の活用方法
5.まとめ：雨樋の損害を放置せず、早めの火災保険申請を
雨樋の役割と火災保険が適用される基本的な考え方
雨樋が損傷する主な原因（自然災害と外部衝突）
雨樋は建物の外壁や土台を雨水から守る重要な設備ですが、以下のような原因で損傷しやすい性質があります。
- 強風による変形やズレ
- 大雪や落雪による破損やつなぎ目の外れ
- 外部からの車両の衝突や飛び石、ボールなど
これらの原因によって雨樋が損傷した場合、火災保険の対象となる可能性があります。
火災保険が雨樋修理に適用される3つの条件
火災保険で雨樋の修理をするには、以下の条件を満たす必要があります。
- 損害の原因が「自然災害」（風災、雪災など）または「外部からの衝突」であること。
- 損害額が免責金額（契約内容によるが、一般的に20万円など）を超えていること。
- 被害発生から3年以内であること。
火災保険が適用となる損害原因の具体例
自然災害（風災・雪災）による損害の具体例
火災保険では、台風や雪による「風災」「雪災」が雨樋の補償対象です。具体的な損害事例としては以下のようなものが該当します。
- 台風や強風による雨樋の歪みや脱落。
- 大雪によるつなぎ目の外れや、雪の重みによる雨樋全体の変形。
- 集水器に雪が詰まることによる割れ。
外部からの衝突による損害の具体例
雨樋に物体が衝突した場合も補償対象に含まれることが多いです。例えば、車両の衝突による竪樋の破損、飛んできた物が原因の損害などが該当し、火災保険で修理が可能です。
保険適用外となるケースと専門家による判断の重要性
経年劣化と保険適用の明確な違い
火災保険では、経年劣化による損害は補償対象外です。長期間の使用による錆びや老朽化は保険金支払いの対象となりません。自然災害による損害か、経年劣化による損害かの判断は非常に難しく、専門的な知識が必要です。
雨樋損傷の見分け方とよくある損害事例
目視で確認できる雨樋の歪みや外れだけでなく、目に見えない箇所にも損害がある可能性があるため、建物全体の調査が重要です。損傷の原因が自然災害か経年劣化かを見分けるためには、専門家の調査が推奨されます。
修理費用と火災保険申請の手続き
雨樋修理にかかる費用と保険金の関係（免責金額）
雨樋の修理費用は箇所や範囲によって異なりますが、高所での作業が伴う場合は足場設置が必要となり、数十万円になることもあります。保険金は、損害額から契約時に設定した免責金額を差し引いた金額が支払われます。
火災保険申請の具体的な流れとポイント
スムーズな保険金受給のために、以下の流れで申請を進めます。
- 保険会社に連絡し、損害状況を報告。
- 現地調査（保険会社または鑑定人による）を実施。
- 必要書類（修理見積書、事故状況説明書など）を作成し提出。
- 保険会社による審査後、保険金の入金。
- 雨樋の修理を実施。
適切な保険金受給のためのサポート業者の活用方法
火災保険の申請には、損害原因の特定や専門的な書類作成が求められるため、不安がある場合は申請サポート業者の利用が有効です。現地調査から書類作成までをサポートし、成功報酬型で安心して依頼できます。
まとめ：雨樋の損害を放置せず、早めの火災保険申請を
雨樋の損害が火災保険の対象となるかの判断は難しいため、専門家による調査が推奨されます。自然災害による損害は放置すると建物の劣化につながるため、早めの申請と修理を心がけましょう。
ミエルモでは、火災保険・地震保険の申請において、個人では難しい専門的な書類作成をサポートいたします。ご自身の加入状況を確認したい場合や、保険金申請の手続きでお困りの際は、まずはお気軽にご相談ください。
執筆者：ファイナンシャルプランナー 信太 明
掲載日：2025/9/1