火災保険料が高くて払えない!無理なく継続する5つの見直し術と対処法

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住宅を守るために欠かせない火災保険ですが、近年の保険料の値上げや生活環境の変化により「火災保険が高くて払えない」と悩む方が増えています。万が一の火事や自然災害への備えは必要だとわかっていても、毎月の固定費や更新時のまとまった出費は大きな負担です。

だからといって、安易に未払いのまま放置したり解約したりするのは非常に危険です。無保険の状態で災害に遭うと、生活再建が困難になるリスクがあるからです。

この記事では、火災保険料が高くなる理由から、補償を維持しつつコストを抑える見直し方法、支払いが厳しい時の対処法まで詳しく解説します。家計に無理のない範囲で、大切な住まいを守る方法を一緒に見つけていきましょう。

目次

1.火災保険料が払えない状況に陥る背景
2.火災保険の基本的な仕組みと役割
3.なぜ火災保険料が高くなってしまうのか
4.保険料を抑えるための見直しポイント
5.注意したい「一部保険」と「超過保険」のリスク
6.保険料の支払いが困難なときの具体的な選択肢
7.火災保険を解約・未払いで放置するリスク
8.公的な支援制度や共済制度の活用
9.税務上の扱いと専門家への相談
10.まとめ:無理なく補償を継続するために

火災保険料が払えない状況に陥る背景

火災保険は住宅ローンを組む際に加入が必須となるケースが多く、多くの方が「当たり前の備え」として継続しています。しかし、昨今の相次ぐ保険料改定や、建物の老朽化に伴う料率アップにより、更新時の見積もりを見て驚くケースが少なくありません。

経済的な困窮や急な支出が重なった際、火災保険の優先順位を下げてしまいそうになりますが、一度支払いが滞ると補償が受けられなくなる恐れがあります。

火災保険の基本的な仕組みと役割

火災保険は、火災だけでなく風災、水災、雪災、さらには盗難や建物外部からの物体の落下など、日常生活で起こりうる多様なリスクをカバーする総合的な保険です。

補償の対象は大きく分けて「建物」と「家財」の2種類があります。これらを適切に組み合わせることで、家そのものだけでなく、中にあるテレビや家具、衣類などの損失も補填することが可能になります。

なぜ火災保険料が高くなってしまうのか

保険料が決まる要素には、主に「構造(木造かコンクリート造か)」「所在地(災害リスク)」「築年数」「補償範囲」の4つがあります。

  • 災害リスクの増大:近年、大型台風や豪雨被害が増加しており、全国的に保険料率が引き上げられる傾向にあります。
  • 築年数の経過:古い建物ほど火災や水漏れのリスクが高いと判断され、保険料が高くなる仕組みがあります。
  • 不要な特約の付帯:契約当時のまま見直していない場合、現在の生活環境には不要な補償が含まれていることが原因で高額になっている場合があります。

保険料を抑えるための見直しポイント

火災保険が高くて払えないと感じたときは、まず以下の3点を見直してみましょう。

  • 補償範囲を限定する:例えば、高台に住んでいるなら「水災補償」を外す、マンションの高層階なら「水濡れ」に絞るなど、立地条件に合わせてリスクを絞り込むことで保険料を大幅に下げられます。
  • 免責金額(自己負担額)を設定する:小さな損害は自己負担とし、大きな被害のときだけ保険を使う設定にすると、月々の保険料を安く抑えられます。
  • 保険会社の比較検討:代理店型からネット完結型のダイレクト系保険に変えるだけで、手数料分が安くなるケースが多いです。

注意したい「一部保険」と「超過保険」のリスク

見直しの際、保険金額を適当に設定するのは危険です。

  • 一部保険:実際の建物の価値(保険価額)より保険金額を低く設定しすぎると、被害に遭った際に損害額の一部しか支払われない場合があります。
  • 超過保険:逆に価値以上の保険金額を設定しても、実際の損害額までしか支払われません。余分な保険料を捨てることになり、非常に効率が悪いです。

今の住まいの評価額にぴったり合った金額を設定することが、コストパフォーマンスを最大化する鍵となります。

保険料の支払いが困難なときの具体的な選択肢

どうしても一括での支払いが厳しい場合は、以下の方法を検討してください。

  • 分割払いへの変更:年払いや一括払いを月払いに変更することで、1回あたりの負担を軽減できます(ただし、トータルの支払額は少し高くなる傾向があります)。
  • 家財保険のみにする:最悪のケースとして、建物全体の保険が維持できなくても、せめて家財だけでも守るという選択肢もあります。
  • 補償内容の縮小:特約をすべて外し、最低限の「火災」のみに絞ることで継続を目指します。

火災保険を解約・未払いで放置するリスク

保険料の支払いが滞り、不払い状態が続くと契約は失効します。また、一時的な解約もおすすめできません。無保険の期間に火災や台風の被害に遭った場合、修理費や建て直し費用をすべて貯金から捻出せねばならず、生活が破綻するリスクがあるためです。

特に隣家からのもらい火であっても、日本には失火責任法があるため、重大な過失がない限り火元の住人に損害賠償を請求できません。自分の身は自分で守る必要があるのです。

公的な支援制度や共済制度の活用

民間の火災保険がどうしても家計に合わない場合は、県民共済や全労済などの「共済」を検討するのも一つの手です。営利を目的としないため、比較的割安な掛け金で一定の補償を得られます。

また、大規模災害に遭った際は、自治体から罹災証明書の発行を受けることで、被災者生活再建支援制度などの公的支援が受けられる場合もありますが、これらだけで住宅の再建費用をすべて賄うのは難しいのが現実です。

税務上の扱いと専門家への相談

以前あった火災保険料控除は廃止されましたが、地震保険料については現在も所得税・住民税の控除対象となります。また、万が一被災した場合には「雑損控除」や「災害減免法」の適用を受けられる可能性があり、税金負担を軽くできるケースもあります。

自分のライフプランに合った最適な構成を知りたい場合は、ファイナンシャルプランナーや独立系の保険代理店など、専門家にシミュレーションを依頼するのも有効な手段です。

まとめ:無理なく補償を継続するために

火災保険は「安心を買う」ためのものです。しかし、その支払いで現在の生活が苦しくなっては本末転倒です。まずは現在の契約内容を棚卸しし、重複している補償や不要な特約がないか確認しましょう。

保険料を安くする方法は必ずあります。補償をゼロにするのではなく、賢く選んでスリム化することで、大切なマイホームと家族の未来を無理なく守り続けましょう。



執筆者:ファイナンシャルプランナー 信太 明
掲載日:2025/8/28