日本で地震が多い県は?メカニズムと発生傾向、地域特性について解説

読了目安時間4分です。
日本は世界有数の地震多発国であり、ご自身の住む地域がどれくらい地震のリスクを抱えているのか、気になる方は多いでしょう。特に、大規模な地震が発生する可能性の高い地震が多い県にお住まいの方は、地震保険などの備えについて深く検討する必要があります。
地震の発生頻度や被害の傾向は、都道府県によって異なる特徴を持っています。気象庁や地震本部、保険業界の統計データからは、過去に大災害を経験した地域や、特定のプレート境界に位置する地域のリスクの高さが読み取れます。
本稿では、日本の地理的特徴から見た地震の発生メカニズムを解説するとともに、具体的なデータを基に地震が多い県と、比較的地震が少ない県の特徴を比較します。地域特性に応じた適切な防災対策と、地震保険の必要性について考える一助としてください。
目次
1.日本の地震発生メカニズムと地理的特徴
1-1. 地震の発生要因:4つのプレートと断層
1-2. 地理的特徴と地震分布の傾向
2.都道府県別に見る地震の発生傾向
2-1. 震度1以上の地震回数が多い県とその背景
2-2. 比較的地震が少ない県の傾向
2-3. 内陸型と海溝型:地震の種類による地域特性
3.地震被害と地域特性から見る備えの現状
3-1. 地震保険金支払額に見る大規模地震リスク
3-2. 地震保険の加入率から見る地域の防災意識
3-3. 都市部における地震リスクと二次災害の懸念
4.まとめ:地域特性に応じた防災対策の重要性
日本の地震発生メカニズムと地理的特徴
地震の発生要因:4つのプレートと断層
地震は、地球の地殻内にある断層が急激にずれることで発生する現象です。日本列島は、ユーラシア、北米、太平洋、フィリピン海という4つのプレートが複雑に交差する場所に位置しています。このため、プレート境界で発生する海溝型地震や、内陸の活断層が原因となる内陸型地震が頻繁に発生しています。
地理的特徴と地震分布の傾向
日本では、太平洋沿岸地域や、内陸部の主要な活断層周辺で地震が多く発生する傾向があります。特に、東北地方から関東、中部、そして九州にかけては活断層が密集しており、地震のリスクが高い地域とされています。また、南海トラフや日本海溝といった海溝沿いの地域では、大規模な海溝型地震による津波のリスクも考慮しなければなりません。
都道府県別に見る地震の発生傾向
震度1以上の地震回数が多い県とその背景
地震本部の統計によると、過去10年間で震度1以上の地震回数が多い県には、大規模地震の活動が活発な地域が集中しています。
- 福島県、宮城県、岩手県、茨城県:東日本大震災以降、余震や関連地震が多発しているため、回数が多くなっています。
- 熊本県:2016年の熊本地震以降も、活発な地震活動が継続しています。
- 石川県:2024年の能登半島地震により、震度7を含む多数の地震が発生し、活動が活発な傾向が顕著です。
これらの地域は、一度大規模な地震が発生した後も、長期的に注意が必要な地域と言えます。
比較的地震が少ない県の傾向
一方で、過去の統計において震度5以上の地震の観測が比較的少なく、地震活動が穏やかな地域とされる県もあります。例えば、愛知県、長崎県、佐賀県などです。しかし、過去の傾向が将来のリスクを保証するわけではなく、活断層の存在や海溝型地震の影響範囲を考慮すると、日本国内のどの地域でも備えは不可欠です。
内陸型と海溝型:地震の種類による地域特性
地震の種類によっても、リスクを抱える地域は異なります。
- 内陸型地震が多い地域:長野県や岐阜県などが挙げられます。これらの地域では、活断層による地震が頻発しており、局地的に強い揺れが発生することが特徴です。
- 海溝型地震の影響を受けやすい地域:静岡県、高知県、宮崎県など、太平洋沿岸の広い地域が該当し、津波のリスクも高い地域とされています。
地震被害と地域特性から見る備えの現状
地震保険金支払額に見る大規模地震リスク
日本損害保険協会の統計によると、地震保険の支払額が多い県は、過去に大規模地震が発生した地域に集中しています。特に宮城県、熊本県、福島県では、支払件数・金額ともに高い水準にあり、その地域の地震リスクの高さが明確に反映されています。これは、これらの地域で地震保険の必要性が極めて高いことを示しています。
地震保険の加入率から見る地域の防災意識
損害保険料率算出機構のデータでは、地震保険の加入率が地域によって大きく異なることがわかります。加入率が高い県は、過去に震災を経験した地域(宮城県、熊本県、高知県など)であり、その経験から防災意識が高いことがうかがえます。一方で、東京都や長崎県などでは加入率が全国平均を下回っており、地震発生が比較的少ない地域や都市部では、備えが不十分な傾向が見られます。
都市部における地震リスクと二次災害の懸念
東京や大阪などの大都市では、人口密度が高いため、地震による建物倒壊や火災、ライフラインの寸断などの二次災害が発生した際の人的被害が拡大する可能性が懸念されます。都市部においては、建物の耐震化の進捗状況に加え、避難経路の確保や避難体制の整備が特に重要となります。
まとめ:地域特性に応じた防災対策の重要性
地震は日本全国で発生する可能性がある自然災害ですが、その傾向や被害の程度には都道府県ごとの違いがあります。特に地震が多い県にお住まいの方は、過去の大地震の影響が継続しているため、備えが不可欠です。一方で、比較的地震が少ない県でも、将来的なリスクに備える意識を持つ必要があります。
気象庁や地震本部、保険業界のデータを活用し、ご自身の地域特性を正確に把握することが、適切な防災対策、特に地震保険による住宅の備えを講じる鍵となります。
ミエルモでは、火災保険・地震保険の申請において、個人では難しい専門的な書類作成をサポートいたします。ご自身の加入状況を確認したい場合や、保険金申請の手続きでお困りの際は、まずはお気軽にご相談ください。
執筆者:ファイナンシャルプランナー 信太 明
掲載日:2025/10/7