落雪による車のへこみ被害、保険で直せる?車両保険と火災保険の補償内容の違い

読了目安時間は3分です。

目次

1.積雪による車の破損とは?
2.火災保険は車の破損に使える?
3.車両保険の基本的な補償内容
4.補償対象となる積雪被害の例
5.補償されないケースとは?
6.保険金請求の流れ
7.免責金額と自己負担
8.保険料への影響
9.火災保険との関係性
10.公的支援制度の活用
11.積雪による車両損害と保険適用
12.まとめ:積雪対策と保険の見直し

積雪による車の破損とは?

冬季に多く見られる積雪による車の破損は、屋根からの落雪や雪の重みによる車体の損傷などが代表的です。特に一戸建てや集合住宅の駐車場での事故が多く、車両のボンネットやフロントガラスが割れるケースもあります。

火災保険は車の破損に使える?

火災保険は建物や家財を対象とした保険であり、原則として自動車の損害は補償対象外です。

車両保険の基本的な補償内容

車両保険は自動車保険の一部であり、事故や災害による車両の損害を補償します。積雪による破損も、契約内容によっては補償対象となります。特に「一般型」の車両保険では、自然災害による損害も広くカバーされます。

補償対象となる積雪被害の例

1) 屋根からの落雪による車体の損傷
2) 雪の重みによるルーフのへこみ
3) 雪かき中の誤って車を傷つけたケース

これらは車両保険の補償対象となる可能性があります。

補償されないケースとは?

車両保険でも「エコノミー型」などでは、自然災害による損害が補償対象外となることがあります。また、故意や重大な過失による損害は補償されません。契約内容の確認が重要です。

保険金請求の流れ

1) 被害状況の記録(写真・動画)
2) 保険会社への連絡
3) 修理業者の見積書取得
4) 必要書類の提出
5) 保険会社の審査と保険金支払い

早期対応がスムーズな請求につながります。

免責金額と自己負担

車両保険には免責金額(自己負担額)が設定されている場合があります。例えば、免責5万円の場合、修理費が10万円でも支払われる保険金は5万円となります。

保険料への影響

保険金を請求すると、翌年以降の保険料が上がる可能性があります。特に車両保険では等級制度があり、事故有係数が適用されると保険料が増加します。

火災保険との関係性

火災保険では車両の損害は補償されませんが、落雪によって建物やカーポートが破損した場合は補償対象となることがあります。建物の損害と車両の損害は別々に扱われます。

公的支援制度の活用

積雪による災害が広域で発生した場合、自治体による災害救助法の適用や罹災証明書の発行が行われることがあります。ただし、個別の車両損害には直接の支援は少ないのが現状です。

積雪による車両損害と保険適用

北海道での事例では、集合住宅の屋根からの落雪により駐車中の車両が損傷。車両保険(一般型)に加入していたため、修理費用の全額が保険金として支払われました。

まとめ:積雪対策と保険の見直し

積雪による車両損害は車両保険で備えることが重要です。火災保険では補償されないため、冬季前に契約内容を確認し、必要に応じて補償範囲を見直しましょう。



執筆者:ファイナンシャルプランナー 信太 明
掲載日:2025/8/29