クレジットカード付帯保険で災害補償は受けられますか?

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目次
1.はじめに
2.クレジットカード付帯保険とは
3.災害補償の定義
4.付帯保険の種類と災害対応
5.海外旅行傷害保険と災害
6.国内旅行傷害保険の適用範囲
7.ショッピング保険は災害に対応するか
8.カード会社による補償の違い
9.災害時の補償申請の流れ
10.業界団体の見解とガイドライン
11.政府機関の情報と補助制度
12.まとめ
はじめに
地震や台風などの自然災害が頻発する日本では、災害時の補償制度に関心が高まっています。今回は、クレジットカードに付帯する保険で災害補償が受けられるのかをテーマに、制度の仕組みや注意点を解説します。
クレジットカード付帯保険とは
クレジットカードには、利用者の安心を支える「付帯保険」があります。代表的なものは以下の通りです。
1.海外旅行傷害保険
2.国内旅行傷害保険
3.ショッピング保険
4.個人賠償責任保険(一部カード)
これらはカードの種類やランクによって内容が異なり、災害時の補償にも差が出ます。
災害補償の定義
災害補償とは、自然災害によって生じた損害に対して金銭的な支援を行う制度です。地震、津波、台風、豪雨などが対象となることが多く、保険会社では「天災」として分類されます。
付帯保険の種類と災害対応
クレジットカード付帯保険が災害に対応するかは、保険の種類によって異なります。
1.海外・国内旅行傷害保険:災害によるケガや死亡に対して補償される場合があります。
2.ショッピング保険:災害による破損は補償対象外となることが多いです。
3.個人賠償責任保険:災害時の第三者への損害は原則対象外です。
海外旅行傷害保険と災害
海外旅行中に地震や洪水などの災害に遭った場合、付帯保険が適用されることがあります。死亡・後遺障害、治療費、救援者費用などが補償対象となるケースがありますが、事前に「利用付帯」か「自動付帯」かを確認することが重要です。
国内旅行傷害保険の適用範囲
国内旅行傷害保険は、公共交通機関の利用中や宿泊施設滞在中に災害が発生した場合に補償されることがあります。ただし、日常生活中の災害は対象外となることが多く、旅行中であることが条件です。
ショッピング保険は災害に対応するか
ショッピング保険は、購入した商品が盗難や破損した場合に補償されますが、災害による損害は「免責事項」として除外されていることが一般的です。火災や水害による損害は対象外となるケースが多いため、注意が必要です。
カード会社による補償の違い
カード会社ごとに付帯保険の内容は異なります。例えば、ゴールドカードやプラチナカードでは補償額が高く、災害時の対応も手厚い傾向があります。事前に公式サイトや約款を確認することが推奨されます。
災害時の補償申請の流れ
災害による損害が発生した場合、補償申請には以下の手順が必要です。
1.被害状況の記録(写真・証言)
2.保険会社への連絡
3.必要書類の提出(診断書・領収書など)
4.審査と支払い
災害時は通信環境が不安定になるため、事前に申請方法を把握しておくと安心です。
業界団体の見解とガイドライン
一般社団法人日本クレジット協会などの業界団体は、災害時の対応についてガイドラインを公表しています。多くの場合、カード会社は柔軟な対応を取るよう促されており、特例措置が設けられることもあります。
政府機関の情報と補助制度
金融庁や消費者庁は、災害時の保険対応について情報提供を行っています。クレジットカード付帯保険だけでなく、自治体の災害支援制度や公的保険との併用も検討することが重要です。
まとめ
クレジットカード付帯保険は、災害時にも一定の補償を受けられる可能性がありますが、保険の種類やカードの条件によって大きく異なります。災害に備えるには、事前の確認と補償内容の理解が不可欠です。
執筆者:ファイナンシャルプランナー 信太 明
掲載日:2025/10/3