火災保険の請求は見積もりで変わる!?業者選びの5つのポイント

火災保険を請求する時に「見積書」が必要になります。

 

この見積書は、家の工事ができる業者であれば基本どの業者でも作成することはできます。

 

しかし、火災保険の請求をする際には、見積書を用意すればなんでも良いという訳にはいきません。

 

この見積書の出来栄えは、保険の認定にどのように影響してくるのかを解説していきます。

 

この記事でわかること
・火災保険の申請は見積もりの内容で変わるのか?
・火災保険申請に適した見積もりの取り方
・火災保険申請を依頼する業者の選ぶポイント

 

火災保険の請求は見積もりで変わる!?

火災保険の認定金額は、修理に必要な見積もりの金額をベースに決定がされます。

 

その為、見積もりの内容次第で、認定金額が高くなることもあれば、少なくなることもあります。

 

見積もりの出来が、火災保険の認定金額を左右すると言っても過言ではありません。

 

保険請求時に評価されやすい見積もりの取り方

どんな見積書を提出するのが保険会社に良い評価を受けやすいのかを解説していきます。

 

見積もりを作ってくれればどんな業者でも良いのかというと、決してそんなことはありません。

 

以下の内容に注意をするようにしてみてください。

 

内容が詳細に記載されていること

見積書の役割は、損害状況を数字化することにあります。

 

その数字の大小で、おおよその損害の大きさが判断できます。

 

しかし、保険の認定は見積書の合計金額だけで判断する訳ではありません。

 

部材の単価、部材の数量、工事に必要な人数、工事日数など、記載すべき項目はたくさんあります。

 

記載された内容が、大雑把であったり、いい加減なものであると、保険会社もプロですので不適切な部分があれば見破られてしまいます。

 

そうなると、保険金の減額や申請そのものが否認されてしまうこともあります。

 

見積書の依頼は、保険請求の実績がある業者に依頼をし、詳細な情報までをちゃんと記載したものを作成してもらう方が、適性な保険金を受け取ることができます。

 

相場通りの見積もり額であること

上記の内容と重複する部分もありますが、見積もり額が一般的な相場に近い方が良いです。

 

家の修理というのは、建物の構造、大きさ、損害状況など個体によって様々です。

 

なので、一般的な工事金額といってもかなりの幅があります。

 

例えば、屋根を全面的に修理する時の工事費用の相場は、だいたいになりますが以下のようになっています。

工事内容費用の目安
屋根の塗装50〜100万円
全面的な葺き替え60〜200万円
重ね葺き(カバー工法)70〜150万円

ここに、必要に応じて足場代が10〜30万円程度加算されます。

 

100万円〜250万円くらいが相場感になってきますが、ここから大きく逸脱した見積書になると、保険会社から不信に思われる為、損害の状況を証明する資料とならなくなってしまいます。

 

当然、減額や否認される可能性が出てくるので、相場に見合わない見積もりには注意が必要です。

 

見積書の発行元が健全な会社であること

火災保険を使って工事を請け負っている会社や、申請のサポートをしている会社の中には、保険金から不当な利益を得ようとする業者も存在します。

 

こういった業者は、虚偽の申告をしたり、見積書自体を改ざんしてしまうこともあるようです。

 

こういった悪徳な業者は、保険会社間で情報が共有されていますので、適切な保険金を受け取れない可能性があります。

 

少しでも不信に思う点があれば、その業者にお願いすることは止めた方が良いです。

火災保険を請求する時の業者選び5つのポイント

火災保険を使う時に、依頼する業者の選び方のポイントを解説します。

 

1. 工事、リフォーム業者と申請サポートはどちらが良い?

火災保険を申請する場合、基本的に個人で完結させることは難しいです。

 

理由は、この記事でも解説している通り、信頼のおける見積書から、災害で損害を受けていることを証明する報告書を提出しなければならないからです。

 

基本的に、選べる業種は2つになります。

 

1つ目は、地元の工務店やリフォーム会社など、建物の工事を請け負ってくれる業者

 

もう1つは、火災保険の申請サポート会社です。

 

それぞれの会社の特徴は以下の通りです。

 

どちらにもメリット、デメリットは存在しますので、あなたの用途に合わせた選択をされることをおすすめします。

 

建物の工事をする業者に依頼する場合

工事を請け負ってくれる業者の中には、火災保険の申請に関する書類を揃えてくれる会社もあります。

 

こういった工事業者に火災保険申請を依頼するメリットは、火災保険の申請から工事までを1つの会社で済ませられる点にあります。

 

工事業者に火災保険の申請を依頼することは、工事をすることが前提になっているのでデメリットが存在します。

 

・工事業者は、火災保険が専門ではない(詳しくない可能性があり、認定金額が少なくなる可能性あり)

・火災保険は「申請額=認定額」ではない(認定額を決めるのは保険会社)

・認定額が低くても工事が必要になる(不足分を自費で払うか、違約金を払って工事をキャンセルする)

 

★工事業者に依頼する場合

    元々自費で直すつもりでいて、少しでも保険が活用できれば良いという考えであれば、工事業者にすべてを託してしまうのはとても楽な選択になる。

 

火災保険申請サポートをする業者に依頼する場合

火災保険は、書類を提出すれば保険金が受け取れるほど優しくはありません。

 

申請後は保険会社の審査があり、保険会社から依頼された鑑定人が実際に調査しに来ることもあります。

 

この鑑定結果で概ねの認定金額が確定する為、火災保険に詳しくないと保険会社の言い値で保険金が確定してしまいます。

 

火災保険申請のサポート業者は、なるべく多くの保険金を認定してもらうことを目標としていますので、火災保険と建物の両方に詳しく、保険会社に損害の状況と工事の必要性を説明してもらえるので、認定金額が多くなる可能性があります。

(金額交渉をすることは法律違反になりますので、そういうことをする業者はNGです。)

 

火災保険の申請サポートは、保険金を受け取るまでなので、建物の工事には関与をしません。

 

なので、デメリットは家の修理をするまでに、火災保険の申請サポートと工事業者の2つの会社とのやりとりが必要になるので、その分の手間が増えてしまうの点です。

 

★火災保険申請サポートに依頼する場合

    なるべく保険を活用して、家の修理にかかるお金の手出しを少なく(ゼロに)したい時に有効。

 

2. 火災保険の請求実績がある業者を選ぶ

驚くようなことかもしれませんが、「火災保険の申請サポートをします!」と言いながら、火災保険の請求に提出する書類作成の実績がない業者が存在します。

 

火災保険の請求に使用する見積書は、保険会社に提出するので詳細な情報を記載しなければならないので、通常の工事見積書とは異なります。

 

経験がないと、保険会社に対して必要な情報が不足してしまうので、損害状況が低く見積もられる可能性があります。

 

3. ホームページの有無や所在地を確認する

火災保険を使って工事を受けてくれる会社、火災保険の申請をサポートしてくれる会社、どちらにも言えることですが、ホームページが存在していない会社があります。

 

また、所在地が不明な会社もあります。

 

実態のない会社は、誠実な対応をしてくれるかどうか不透明な点が多いので、申し込む前にこれらの情報はしっかり確認された方が良いです。

 

4. 契約前の説明、契約書の有無を確認する

「契約内容の説明が十分にされない」、「そもそもの契約書が無い」といった、とんでもない会社も存在します。

 

もし、事前の説明に怪しい部分を感じたら、その会社との契約はしない方が良いです。

 

5. キャンセルや支払いの内容を確認

4と被りますが、気が変わってキャンセルする場合の規程、保険認定後の支払い方法や報酬形態が不明確な会社も契約をしない方が良いです。

 

特に工事と保険申請がセットになっている業者でありがちなトラブルは、保険認定前に工事を着工してしまいキャンセル不可とされたり、前払いで工事費用を請求してくるような業者はご注意ください。

 

通常、工事は保険金が認定されてから、工事費用の支払いは工事完了後にするのが当たり前となっています。

まとめ

このコラムでは、火災保険を請求する際の見積もりの重要性、見積もりの取り方、業者選びのポイントを解説してきました。

 

火災保険を申請するには見積もりだけでなく、災害を証明する書類も必要になるので、専門の業者の協力は不可欠です。

 

主に依頼できる業種は以下の2つです。

・工事、リフォーム業者

・火災保険申請サポート

 

火災保険の申請をサポートしてくれるというあまり馴染みのない業種でもあり、不誠実な業者が多いのも事実です。

 

どちらの業種の会社を選ぶにしても、ホームページをよく確認するなどして火災保険申請の実績がある会社を選ぶことが大切です。

 

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